信濃屋さん実食編(?)

tuka

2013年02月24日 23:06

昨日の記事の続きです。





まず1杯目はかけうどん


湯飲みのサイズと比較していただくと分かりやすいかも知れませんが、量的にはは○まるうどんの(小)と(並)の中間くらいの量。


めんは極太で目測ですが5mm×8mm位の太さはあるでしょうか?かなりの太麺。
つゆは特製のしょうゆとかつおだしのみで作られたシンプルなもの。
薬味もかけと支那そばはねぎのみで、ころもねぎと生姜とゴマのみとシンプルそのもの。
このどこまでもシンプルなうどんがどこまでも深い味わいを楽しませてくれ、毎回一口目は思わず芳醇なワインのように舌の上で転がしてしまいます(^^;)
見た目の濃い色に反して、かつおだしの香り高い甘く優しい口当たり。
“伊勢うどんに似ている”の所以です。




2杯目も同じくかけうどん

普段は1杯は看板商品のころを頂くのですが、この日はとても冷え込んだのでかけにしました。
シンプルな味ですので、正直何杯でもいけそうです。





3杯目は支那そば

まるでラーメンのご先祖様に出会ったような気分になれます。




こちらの写真でお分かりいただけるでしょうか???
麺が極限まで薄く、透き通っています!!!!!!!
ご主人の丁寧な水まわし(後述)のなせる業です。

スープの基本もかけやころと同じしょうゆとかつおだし(比率は支那そばように調整して有ります)をあわせた返しに動物性の脂(ラードかな?)をあわせたもので、一般的なラーメンとはまったく違うのですが、確かにそれはラーメンなんです。



何度食べても不思議です…




信濃屋さんの歴史をかみ締めながらの創造と個人的な意見ですが「それまでうどんとそばしか知らなかった日本人がラーメンを作ったとき、きっとこういうものを創ったのだろうなぁ~」と思える味です。








先日、そとあそびさんの記事にもコメントさせていただいたのですがこちらのお店…






“超有名なのに超穴場”







どうゆうこと????





実はこちらのお店、開店11:30~閉店は麺無くなり次第で更に毎週日・月・火曜日とお休みなのです。
“麺無くなり次第終了”は良く聞きますが、ほぼ毎日遅くても16時頃には無くなって終了です。




そういうことなんです。全国の麺好きの間では超有名なのに、1週間のほとんどが営業していないために穴場となってしまうのです。




といってもご主人にほとんどお休みは有りません。




なぜなら営業時間以外の大半が仕込みについやしてみえるから。





営業が終了したらお店を片付けて翌日の仕込み開始。
麺は水まわしだけに1時間半かけ、こねに1時間。極太麺でありながら均一な生地でもっちもちな麺の基礎を築きます。
一時期、その一見割高とも思える価格(1杯¥660)から、超特別な材料を使っているとの噂もあったようですが真実はその間逆。
材料を厳選すれば確かに安定して確実に良いうどんを作れるが、厳選すればするほど安定した仕入れが難しくなってしまうという理由からごく普通の材料を使用しているそう。
確かな腕と経験が無ければ出来なきことです…


返しに関しても考えはおなじで、秘伝のしょうゆや特注のものをつかっているのではなく、数種類のしょうゆをブレンドし創業当時の味を自分の舌を頼りに再現してみえるとか…
しょうゆに関しては昔と今では製法から違いがあるらしく単一のしょうゆで当時のしょうゆの再現は難しいそうです。





手間隙かけた仕込みは深夜2時までかかることもあるらしく、朝も毎日朝8時からダシ取りなどの開店準備…




これでようやくひと段落かと思えば、なんと麺の茹で時間はなんと驚きの



1時間!!!!!!!!!





こうして茹で上げられた麺ですが、中心に極々細い芯が1本通っていて、表面からキレイな3層構造に仕上げられていて、コシとのど越しが絶妙なバランスでつりあっています。
自分の向かいに座られた夫婦は初来店だったそうですが、一口かけを食べた後のあの表情の変化…作った本人でもないのにすごく嬉しくなりました(^^)





味もさることながら、このお店が名古屋での創業昭和2年以来愛され続けているのがご主人の人柄。
どんなに忙しくてもお客さんをないがしろにすることは無く、すべてのお客さんに




「寒い中長いことお待たせしてすいません。」



「味の濃さはいかがですか?濃い好き薄好きの方もいらっしゃいます。調整しますので言ってくださいね。」



「いつもありがとうございます。またいつでもいらしてください。」









2部作で色々書かせていただきましたが、まだまだ語りつくせぬ魅力がいっぱいの信濃屋さん。
たかが27、8年の人生ですが、そのなかで自分にとって最高の麺です。






機会があれば行ってみて下さいね♪








ごちそうさまでした。


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